現場の手引き | 無料
検査で出た指摘を「どこ・何が・どうなったか」が一目で分かる形にまとめるのが是正写真帳です。番号を図面・写真・一覧でそろえる、という1つのルールを守るだけで、作る時間も確認の手戻りも大きく減ります。
検査(竣工検査・施主検査・内覧会・社内の中間検査など)で出た指摘が、是正されてどうなったかを「是正前の写真」と「是正後の写真」を並べて示す書類です。是正報告書は、その指摘の一覧(番号・場所・内容・担当・状態)で、写真帳と一緒に提出するのが普通です。
見るのは3種類の人です。
多くても困りますが、次の項目が無いと後で必ず聞かれます。
| 項目 | 書き方の例・ポイント |
|---|---|
| No(番号) | 図面・写真・一覧で同じ番号を使う。検査ごとに 1 から振り直すと混ざるので、「第2回-12」のように検査名を頭に付けるか、通し番号にする。 |
| 場所 | 「3階 301号室 洋室1」「南面 2階 バルコニー」のように、階→部屋→部位の順で。図面に番号を置いていれば、場所の文章は短くてよい。 |
| 部位・指摘内容 | 「北側壁 クロス継ぎ目開き」「天井 ボードのビス頭 浮き」。部位+状態を 1 行で。原因や是正方法はここに書かない(別欄か、業者が書く)。 |
| 担当業者 | 工種か会社名。業者別に抜き出すときの鍵になる。 |
| 状態 | 「未対応 → 是正済み(業者報告) → 検査OK(元請確認)」の3段階にする。2段階だと「直したと言っているが見ていない」が区別できない。 |
| 是正前・是正後の写真 | 同じ番号・できるだけ同じ立ち位置・同じ向きで撮る。是正後は寄りだけでなく、どこか分かる引きの写真も1枚。 |
| 日付・確認者 | 指摘日・是正日・確認日。確認者は元請の担当名。 |
指摘を見つけたら、図面の該当位置に番号を書き、同じ番号を写真に残します(番号札を写し込む、撮った直後に番号をメモする、など)。その場で一覧も 1 行書けると後が楽ですが、最低限「図面の番号」と「写真の番号」が一致していれば、一覧は帰ってから起こせます。
一覧を担当業者で絞り、その業者の未対応だけを図面(番号入り)と一緒に渡します。全件渡すと、自分の分を探す手間で是正が遅れ、他社の分を直してしまう事故も起きます。
業者から「直しました」の報告が来たら、元請が現地で確認して是正後の写真を撮ります。是正前と同じ立ち位置・同じ向きだと、見る人が比べやすい。確認したものを「検査OK」にします。
撮影時に番号を結び付けていないのが原因。番号札を写し込む、撮った直後にファイル名を番号にする、または「図面の番号を押してから撮る」仕組み(アプリ)を使う。あとから探す時間は、検査そのものより長くなりがちです。
是正後は「直った部分の寄り」と「位置が分かる引き」の2枚。引きの写真を省くと、確認する側が再度現地に行くことになります。
状態を2段階にしているのが原因。「是正済み(業者報告)」と「検査OK(元請確認)」を分けておくと、未確認の件が一覧に残ります。
検査名を頭に付ける(「竣工-5」)か、検査ごとにフォルダ・シートを分ける。一覧も写真帳も、検査ごとに分けて作るのが基本です。
手作業で作る場合は、一覧と写真帳を同じファイルの別シートにし、番号でつなぎます。
| シート | 内容 |
|---|---|
| 指摘一覧 | 列:No/階・場所/部位/指摘内容/担当業者/状態/指摘日/是正日/確認日/備考。状態を選ぶと行の色が変わるようにしておくと、未対応が目で分かる。 |
| 是正写真帳 | 1ページ 3 件。各件に No・場所・内容と、是正前・是正後の写真枠。番号は一覧と同じ。 |
| 位置図 | 番号を書き込んだ図面の画像を貼る。検査ごと・階ごとに1枚。 |
この構成の Excel は 無料テンプレート(是正報告書・指摘一覧)として配っています。登録なしでダウンロードできます。
ただし、Excel で作る限り「写真を 1 枚ずつ貼る」「番号を 3 か所で合わせる」作業は残ります。指摘が 50 件を超えるなら、図面に番号を置くと一覧と写真帳が自動で出る仕組みにした方が、検査のたびに数時間ずつ戻ってきます。
Marky(マーキー)は、図面に番号を置いて写真を撮るだけで、指摘一覧・是正前後の写真帳・位置図を自動で作る現場向けのアプリです。番号は図面の上にあるので「写真がどこのものか」を探す作業がなくなり、業者ごとに「未対応だけ」を出して渡すこともできます。